日本で最もゴルフ会員権が高額なコースは東京都内にあります。このゴルフ場が開場したのは、第二次世界大戦中の1930年代後半のことで、日本のゴルフ場の中では歴史が非常に古い所として知られています。名門コースとよばれているのは、開場からの歴史の長さや立地条件の良さなどから、ゴルフ好きの政財界の要人に人気があることが大きな理由です。大手上場企業のトップや、内閣総理大臣経験者をはじめとした国会議員が会員として名を連ねているといわれていることからもわかるように、メンバーになるための審査を通るためには、たくさんのお金を用意するだけでなく品格も要求されます。

このゴルフ会員権が高額な東京のゴルフ場は、かつては女性にとっては特に敷居の高い所としても知られていました。他のゴルフ場が女性の入会を認めている中で、このゴルフクラブでは今日でも女性がメンバーになることはできません。ただし、日曜日以外であれば女性でもプレーすることはできます。この東京のコースのゴルフ会員権は、2022年12月の時点でも4千万円前後の価格で取引されています。

会員権の取引が始まった当初から価格水準は最高でしたが、1980年代後半から1990年代初頭までのバブル景気の頃は敷地の評価額の高騰などにより著しく高く取引されており、絶頂期には4億円から5億円もの値段がついていました。現在の価格は絶頂期の1割程度にとどまっていますが、それでも注文住宅1棟分にも相当する価格であり、一般の人が手出しをするのは非常に難しいといえます。